やる気が出ないのはなぜか?仕事も部下も変わる「やる気」の正体と対処法

「最近、仕事のやる気が出ない」
「部下が言われたことしかやらない」
「やらなきゃいけないのは分かっているのに、なかなか動けない」
こうした悩みで検索している人の多くは、やる気が出ない理由と、どうすればやる気を取り戻せるのかを知りたいはずです。
最初にお伝えしておくと、やる気が出ないのは怠けでも根性不足でもありません。
多くの場合、やる気が下がりやすい状態に入り込んでいるだけです。
この記事では、この記事は、精神論や気合論ではなく、「体や状態」という視点から、やる気や行動の問題を整理していく「カラダのプロの視点で考える」シリーズの一つです。
そもそも「やる気」とはなにか?
やる気は、気分や精神論の話ではありません。もっとシンプルに言えば、
・手をつけて初められる
・途中で投げ出さずに進められる
・面倒でも、必要なことを片づけられる
こうした行動ができる状態を、私たちは「やる気がある」と感じています。
逆に、やる気がない状態とは、動こうとしても腰が重い状態です。
「やる気」はどうやって生まれるのか?
やる気は、脳と心理の仕組みの中で生まれます。脳の働きとしては、「うまくいきそう」「やったら良さそう」と感じたときに、行動に向かうエネルギーが出やすくなります。また心理学では、やる気が出てから動くのではなく、先に動くことでやる気が後から出るという仕組みが知られています。
掃除や仕事を始めたら、最初は面倒だったのに、途中から集中できた経験はないでしょうか。
これは、動いたことで気持ちが追いついてきた状態です。やる気は、待っていれば勝手に湧くものではなく、条件がそろったときに自然に立ち上がるものだと考えると分かりやすくなります。
仕事のやる気に影響する4つのポイント
仕事でのやる気は、だいたい次の4つが重なって決まります。
① 仕事への興味や関心
仕事内容に意味や面白さを感じられているか。
興味が薄れると、「やらされている感じ」が強くなります。
② やりがい(成果・評価)
やったことが評価されているか、
前に進んでいる実感があるか。
これが見えないと、自然と力は入りません。
③ 人間関係や気持ちの問題
上司や同僚との関係、職場の空気。
人間関係がストレスになっていると、それだけでやる気は下がります。
④ 体力
疲れている、回復が遅い、集中が続かない。
これは「気持ちの問題」ではなく、
動く余裕そのものが減っている状態です。
これらは別々の問題に見えますが、実際には重なり合って起きることが多く、「やる気がない」というよりも、動く余裕がなくなっている状態に近いと言えます。
すべてを一度に変えることはできない
やる気を上げようと思っても、これらをまとめて変えるのは現実的ではありません。仕事の内容や人間関係は、自分だけではどうにもならない部分もあります。
だからこそ大切なのは、今の自分(または相手)のやる気に、何が影響していそうかを整理することです。
・仕事がつまらないのか
・評価されていないと感じているのか
・人間関係で消耗しているのか
・単純に疲れすぎているのか
ここを見誤ると、「頑張れ」という空回りの対処になってしまいます。
やる気を戻す考え方
無理に奮い立たせない
やる気が落ちているときほど、「もっと頑張らないと」と自分を追い込みがちです。ただ、疲れている状態で気合に頼ると、一時的に動けても、すぐに反動が来ます。大切なのは、やる気を出そうとする前に、動きやすい状態かどうかを見ることです。
体力という見落とされがちなポイント
体力があると、やる気が戻りやすくなる
体力は、やる気の話になると後回しにされがちです。理由は簡単で、体力は無意識に影響する要素だからです。
体力が落ちていると、
・少しの作業でも重く感じる
・集中が続かない
・「後でやろう」が増える
という状態になりやすくなります。
このとき体や脳は、「これ以上エネルギーを使わないほうがいい」と判断し、行動にブレーキをかけます。
つまり、
体力が落ちる
→ 気力(行動する余裕)が下がる
→ やる気が湧きにくくなる
という流れです。
逆に体力が整っていると、体も脳も「まだ余力がある」と判断できるため、行動を始めることへの抵抗が小さくなります。ここで重要なのは、やる気を出そうとしているのではなく、やる気が出やすい状態に体がなっているという点です。
体力とやる気の関係について
体力とやる気の関係は感覚的な話ではありません。運動や身体活動量が高い人ほど、行動や集中に関わる脳の働きが保たれやすいことが、複数の研究で報告されています。また、体力が低下すると疲労が抜けにくくなり、動き出しや作業の継続が難しくなる傾向があります。「やる気が出ない」「続かない」と感じる状態の一部は、意思の問題ではなく、体の状態が影響していると考えられます。
体力をつけるには?
体力の中心は「筋力」
体力というとスタミナを思い浮かべがちですが、実際には体力の中心は筋力です。
筋力は、
・動く
・支える
・続ける
こうした日常のすべての土台になります。筋力が落ちると、日常の動作そのものが負荷になり、それだけでエネルギーを消耗します。
なぜ体力づくりに筋トレが効果的なのか
体力をつける方法はいくつかありますが、筋トレは次の点で効率が良い方法です。
・筋力を直接的に増やせる
・短時間でも変化を感じやすい
・日常動作がラクになる
・疲れにくい状態を作りやすい
結果として、「動くのが面倒」という感覚が減り、仕事や日常に使える余力が残りやすくなります。
筋トレで注意したい点
筋トレは、やり方を間違えると逆効果になります。
「無理な重量や回数」「間違ったフォーム」「目的に合わないメニュー」
これらは、ケガや過度な疲労につながります。
大切なのは、この3つです。
「正しいフォーム」「自分に合った強度」「続けられる頻度」
筋トレのやり方はいろいろある
筋トレといっても、選択肢は一つではありません。
・一般的なフィットネスジム
・24時間ジム
・パーソナルトレーニング
特にパーソナルトレーニングは、
・メニューを考えなくていい
・正しいやり方を教えてもらえる
・何をどれくらいやればいいか迷わない
という点で、忙しいビジネスマンには相性が良い方法です。考えることが減る分、仕事で消耗している人ほど、運動を生活に取り入れやすくなります。
まとめ
やる気が出ない理由は、人によって違います。
・仕事への興味
・評価ややりがい
・人間関係
・体力や疲労
これらが重なって、「なかなか動けない状態」が生まれます。
やる気は気合で無理やり出すものではなく、状態が整ったときに、自然に戻ってくるもの。やる気が出ないと感じたときは、「自分がダメなのではないか」と考える前に、今の自分は、行動しやすい状態かどうかを一度見直してみてください。
ここまで読んで、「体力を整えることが一つの鍵になりそうだ」と感じた方もいるかもしれません。
ただ、実際には
・何をどれくらいやればいいか分からない
・一人だと後回しになりやすい
・考える余裕がない
という理由で、続かない人が多いのも事実です。
そうした場合の一つの選択肢として、自宅で取り組めるオンラインパーソナルという方法もあります。
正しいやり方を整理してもらい、「考えなくても進められる環境」をつくることで、体力づくりのハードルを下げることができます。
無理に始める必要はありませんが、自分に合う方法を探す際の参考として、知っておく価値はある選択肢です。


