妊娠中期におすすめ!安全&快適な運動

妊娠中期(妊娠5〜7か月頃)は、安定期とも呼ばれ、体調が落ち着きやすい時期です。
「おなかの赤ちゃんに負担をかけずに体を動かしたい」「将来の出産に向けて筋力を維持したい」—そんな方に向けて、妊娠中期にぜひ取り入れておきたい運動と正しい姿勢づくりを解説します。
胸郭や骨盤底筋、股関節の動きに注目すると、日常生活の負担がグッと軽くなりますよ。ぜひこの機会に、マタニティ期間を快適に過ごすための運動を覚えましょう。

 

【注意】

妊娠中の運動は個人差が大きいため、体調やお腹の赤ちゃんを最優先に考え、必ず主治医や助産師に相談してから行ってください。

中期にやっておきたい運動

・ウォーキング(1日15〜20分程度)

軽い有酸素運動で血行を促進し、足のむくみやだるさを和らげる。

スニーカーなど歩きやすい靴を選び、呼吸が苦しくならないペースで。

 

・マタニティヨガ・ピラティス

骨盤周りや腰の筋肉をサポートする動きが豊富。

お腹への負担を避けながら、リラックス効果も得られる。プロのインストラクターやオンライン動画を参考にすると◎。

 

・プールでのウォーキングや軽いアクアエクササイズ

水の浮力で関節への負担が減り、大きなお腹でも動きやすい。

ただし、転倒や感染症対策にも気を配り、施設選びを慎重に。

つまずきやすいポイント

・「お腹が出てきたから動きにくい…」

無理に早足で歩いたり、長い時間続けたりしない。小刻みでも続ければ効果は十分。

正しい姿勢作り

・重心が前に傾きがちな妊娠中期

お腹が大きくなるにつれ、腰が反ってしまったり、背中が丸まりがち。

これを放置すると腰痛や肩こりの原因に。

 

・正しい姿勢の基本

 頭は上から引っ張られているイメージで背筋を伸ばす

 肩は下げ、胸を開きすぎず自然に

 お腹は軽く引き込み(へそを背骨に寄せるイメージ)でコアを意識

 膝は伸ばしすぎず、ほんの少し緩める

 

・姿勢を保つコツ

壁に背をつけて立ち、頭・肩甲骨・お尻・かかとが壁に触れる感覚を覚える

そのまま離れても、同じ感覚で姿勢をキープしてみる

胸郭と呼吸

・妊娠中は呼吸が浅くなりがち

子宮の拡大によって横隔膜が上に押し上げられ、胸が圧迫される状態に。

胸郭(胸の骨格)の動きが制限され、呼吸がしづらいと感じることも。

 

・胸郭を開くストレッチ

背筋を伸ばし、両手を腰にあてる

ゆっくり息を吸いながら胸を開き、肘を後ろに寄せるイメージ

息を吐きながら元に戻す

無理なく5〜10回繰り返すだけでも胸周りが軽く感じやすい。

 

・呼吸を整えるメリット

副交感神経が優位になり、リラックス効果が得られる

酸素がしっかり体内を巡ることで、疲労やストレスの軽減に

胸郭と骨盤底筋

・骨盤底筋とは?

骨盤の底にある筋肉群で、子宮や膀胱を支える大切な役割を担う。

妊娠中は子宮が重くなるため、骨盤底筋への負荷が増し、尿もれなどが起きやすい。

 

・胸郭との連動を意識

息を吸うときに胸郭が広がる → 横隔膜が下がる → 骨盤底筋はゆるむ

息を吐くときに胸郭がしぼむ → 横隔膜が上がる → 骨盤底筋は締まる

この自然な動きを妨げず、呼吸に合わせて骨盤底筋を優しく動かすイメージを持つと◎。

 

・簡単な骨盤底筋エクササイズ

椅子に座り、背筋を伸ばす

息を吐きながら、ゆっくり下腹部(肛門・膣周辺)を引き上げるように意識

息を吸いながら、フッと力を緩める

1セット5回程度、1日2〜3セットが目安。無理せず行うことが大切

股関節の動きをスムーズに

・妊娠中期に股関節が硬くなる理由

体重増加で足腰への負担増

腰をかばう姿勢により、股関節周りがうまく使われず硬くなりやすい

 

・股関節ほぐしエクササイズ

椅子に腰かけ、片足を前に伸ばす

つま先を左右や上下にゆっくり動かす(足首を回す)

反対の足も同様に

血行が良くなり、足首や股関節周りもじんわりほぐれる。

むくみ予防に最適。

 

・正しいスクワットで股関節を使う

膝ではなく、股関節から曲げるイメージでお尻を後ろに引く

無理のない範囲で浅いスクワットを行い、太もも・お尻・股関節まわりをバランス良く刺激

まとめ(ポイント整理)

・中期にやっておきたい運動:軽いウォーキング・マタニティヨガなどがメイン

・正しい姿勢づくり:頭からかかとまで一直線を意識し、重心の崩れを防ぐ

・胸郭と呼吸:息を深く吸えるよう胸周りをほぐすことで酸素供給&リラックス

・胸郭と骨盤底筋:呼吸に合わせて骨盤底筋を優しく動かし、尿もれ対策や出産準備

・股関節の動きをスムーズに:軽いスクワットや足首回しで足腰の負担を和らげる

ひとことアドバイス

・医師の許可を得て、安全第一で

妊娠中は体調が変わりやすいので、気になる症状や痛みがあれば無理せず中止し、専門家に相談

 

・動画レッスンや助産師のサポートを活用

具体的な動き方が分からないときは、マタニティ向けのオンライン動画や専門家の指導が◎

 

・記録をつけると変化がわかりやすい

「今日はウォーキング15分」「骨盤底筋エクササイズ5回」などメモをつけると頑張りが見えてやる気が続く

 

※妊娠中期はお腹が重くなり始める一方、体が安定しやすい時期でもあります。正しい姿勢や呼吸、骨盤底筋・股関節などのポイントを押さえて、マタニティライフを快適に過ごしてみてくださいね。

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