妊娠中の睡眠、どうとる?

妊娠中はホルモンバランスの変化や体型の変化などで、なかなか睡眠の質が確保しづらいもの。
「うまく寝付けない」「夜中に何度も目が覚める」など、普段とは違う睡眠トラブルに悩む方も多いですよね。

この記事では、妊娠中におすすめの睡眠ポジションや、海外でも話題になっている睡眠時間と自閉症リスクの関係、不眠への対策、そして眠くなる仕組みについて解説します。睡眠がとれれば体調やメンタルが整い、赤ちゃんとの暮らしに向けた大切なエネルギーをしっかり蓄えられますよ。

 

【ご注意】

個人差が大きい妊娠期の睡眠。あくまでも一般的な情報としてとらえ、体調に不安があれば必ず担当医や助産師に相談してくださいね。

おすすめの睡眠ポジション

・左向きの横向き寝(シムスの体位)

胎盤への血流がスムーズになりやすいとされ、欧米の産科でも推奨されることが多い。

お腹への負担や腰痛を和らげる効果も期待できる。

足の間にクッションを挟むと骨盤まわりの圧迫感が緩和。

 

・仰向けは後期に注意

お腹が大きくなる後期は、仰向けで寝ると大きな子宮が背骨や大きな血管を圧迫し、血圧低下やめまいなどを起こす場合も。

眠りが浅くなる原因になるため、クッションや抱き枕で体の向きをキープするのがおすすめ。

つまずきやすいポイント

「寝返りがしづらいから固定しすぎるのも辛い」

自分が楽に感じるポジションを優先しながら、クッションなどでサポートを足す程度が◎。

睡眠時間と自閉症リスク

・注目される研究

一部の海外研究で、「妊娠中の極端に短い睡眠時間や逆に長すぎる睡眠時間が、自閉症リスクと相関があるかもしれない」という示唆がある。

ただし、まだ確立した結論には至っておらず、研究途中の段階。

 

・過度に心配しすぎない

個人差が大きく、必ずしも「長く寝たからリスクが上がる」「短いから危険」という単純な話ではない。

まずは「自分に合った睡眠時間を確保する」ことが大切。

 

・どう対策する?

 1,早寝早起きで生活リズムを整える

夜更かしや昼夜逆転を避け、毎日同じ時間帯に寝起きできるよう心がける。

 2,お昼寝の調整

昼寝が長すぎると夜眠れなくなる恐れも。30分程度を目安に。

不眠対策

寝る前のルーティンを作る

1,スマホやPCの使用は就寝1時間前にはオフ

ブルーライトが脳を覚醒状態にしてしまい、寝つきを悪くする

2,軽いストレッチや呼吸法

心拍数を落ち着かせ、副交感神経を優位にしてリラックス

3,温かい飲み物(ノンカフェイン)でほっと一息

カフェインは興奮作用があるので避け、ハーブティーやホットミルクなどが◎

 

・日中の活動量を確保

軽めの散歩や家事で体を動かすと、夜自然と眠気が来やすい

運動不足で体力が余っていると、かえって寝つけなくなることが多い

よくある間違い

「寝れないからとずっとベッドにいる」

布団でゴロゴロしても逆に目が冴えてしまうことも。いっそリビングに移動して読書や軽い音楽鑑賞に切り替えると気分転換になる。

眠くなる仕組み

・メラトニンと体内時計

夜になると脳から分泌される「メラトニン」が眠気を誘うホルモン。

朝に太陽の光を浴びることで、夜に向けてメラトニンが正しいタイミングで分泌される。

妊娠中はホルモンバランスの影響を受けやすいため、体内時計を狂わせないよう規則正しい生活を心がける。

 

・副交感神経が優位になると眠くなる

交感神経(昼・活動的)→副交感神経(夜・リラックス)への切り替え

先述の呼吸法やストレッチなどで自然と副交感神経を高めれば、寝付きが良くなりやすい

つまずきやすいポイント

「夜のスマホがやめられない」

メラトニン分泌が抑制されると、体内時計がずれて寝付きが悪くなる。

ブルーライトカット機能やナイトモードを活用しつつ、なるべく控える努力を。

まとめ(ポイント整理)

・睡眠ポジション:左向きの横向き寝が推奨されることが多い

仰向けが辛い後期は、クッションで体をサポート

 

・睡眠時間と自閉症リスク:研究は途中段階。過度に心配しすぎず、自分に合った睡眠時間を確保

 1,不眠対策:寝る前のルーティンづくり・日中の運動量確保がカギ 

スマホオフ・呼吸法・ノンカフェイン飲料でリラックス

 2,眠くなる仕組み:メラトニン&副交感神経を意識して生活リズムを整える

朝の光を浴び、夜はブルーライトを抑えて眠気をスムーズに誘導

ひとことアドバイス

・専門家のサポートを得る

妊娠中の睡眠悩みは助産師や医師もよく理解しているので、遠慮なく相談を

 

・動画レッスンで安眠ストレッチを学ぶ

簡単なヨガや呼吸法を動画でチェックし、実際に試してみよう

 

・小さな習慣で大きな効果

毎日の就寝前ルーティンや朝の光浴びなど、小さな工夫の積み重ねで妊娠ライフを快適に

 

※妊娠中はどうしてもホルモンの影響で眠りが不安定になりがち。正しい知識と無理のない工夫で、心地よい睡眠と元気なマタニティライフを手に入れましょう!

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