妊娠初期の栄養はどうとる?
妊娠初期は、赤ちゃんの脳や神経細胞が急速に発達する重要な時期。
「何をどれだけ食べればいいの?」「葉酸ってよく聞くけどどうとるの?」と、栄養面の不安を感じる方も多いでしょう。
この記事では、妊娠初期に欠かせない必須栄養素や、二分脊椎症予防と葉酸の関係、4〜7週目に特に必要な栄養素などをわかりやすく解説します。ぜひ参考にして、赤ちゃんの成長をしっかりサポートできる食生活を目指しましょう!
【注意】
妊娠中の食事は個人差が大きいため、担当医や管理栄養士など専門家のアドバイスを最優先にしてくださいね。
必須栄養素を押さえよう
1,たんぱく質
肉・魚・大豆製品などに豊富。
母体と赤ちゃんの組織をつくるための基本となる栄養素。
2,葉酸
緑黄色野菜(ほうれん草、ブロッコリーなど)や果物、レバーに含まれる。
二分脊椎症(赤ちゃんの脊髄の障害)予防にも関わる重要なビタミンB群の一種。
3,鉄分
レバー、赤身の肉、ほうれん草など。
妊娠中は血液量が増えるため、貧血予防のためにも積極的に摂取を。
4,カルシウム
牛乳、ヨーグルト、小魚など。
赤ちゃんの骨や歯の形成をサポートし、母体の骨密度低下を防ぐ。
5,ビタミン・ミネラル全般
果物、野菜、海藻類をバランス良く。
特にビタミンCやビタミンB群は、体内の代謝やエネルギー産生に欠かせない。
つまずきやすいポイント
「サプリだけに頼ってしまう」
基本は食事から摂りつつ、不足分をサプリで補うのが理想的。
二分脊椎症と葉酸の関係
・二分脊椎症とは?
赤ちゃんの脊髄が正常に閉じない先天性障害の一つ。
妊娠初期(特に受精後28日くらいまで)に発生しやすいとされる。
・葉酸が果たす役割
細胞分裂やDNA合成に深く関わるビタミンB群の一種。
十分な葉酸摂取が二分脊椎症のリスクを下げるという研究報告が多い。
・葉酸の摂取量の目安
日本産婦人科医会等の推奨では、妊娠を計画している時期~妊娠初期にかけて、通常の食事に加え1日0.4mg(400μg)程度の葉酸サプリを摂取するよう勧められている。
よくある間違い
「妊娠が分かってから葉酸を摂り始めるのでは遅い?」
早い段階で葉酸を意識して摂取していればベター。ただ、妊娠が分かってからでも遅すぎることはないので、医師や助産師に相談しながらすぐに始めましょう。
妊娠4〜7週目に特に必要な栄養素
・脳と神経細胞の発達が急ピッチ
4〜7週目は中枢神経系が形成される大切な時期。
先述の葉酸を含むビタミンB群、たんぱく質、良質な脂質(DHAなど)もしっかり補うと◎。
・DHA・EPAなどの良質な脂質
魚(特に青魚)に多く含まれ、神経系の発達に関与するといわれる。
生物濃縮による水銀問題もあるため、摂りすぎには注意しつつ、週2回程度の魚料理を目安にする。
つまずきやすいポイント
「つわりで食欲がわかない…」
食べられるものを少量ずつ、バランス良く。吐き気が強い時は無理をせず、医師に相談する。
具体的な取り入れ方
1,朝食に「+1食材」をプラス
例)
いつものパン+ほうれん草入りスクランブルエッグ
ヨーグルト+バナナ&キウイ
・ポイント
たんぱく質とビタミンを補強し、葉酸や鉄分もプラスできる。
2, メイン料理に野菜や豆類を混ぜる
例)
ハンバーグのタネに豆腐を混ぜたり、ひき肉にレンコンやにんじんのみじん切りを加える
スープやシチューにブロッコリーなどを入れて葉酸アップ
・ポイント
1品で複数の栄養素を摂取しやすくなる。
3, おやつをナッツや果物に
例)
間食はチョコやスナック菓子を控え、ナッツや干し果物、フレッシュフルーツを
・ポイント
食べすぎ防止と栄養補給の両立。ビタミン・ミネラルも補える。
まとめ(ポイント整理)
・必須栄養素(たんぱく質・葉酸・鉄・カルシウムなど)を意識
食事が基本、必要に応じてサプリで補う
・二分脊椎症予防には葉酸が大事
妊娠初期~計画段階から積極的に摂取
・妊娠4〜7週目は脳と神経細胞が発達
つわりで食べにくくても、DHAなども含めバランス良く少しずつ取り入れる
・具体的に「+1食材」「野菜・豆類混ぜ込み」「おやつをナッツなど」に工夫
日常の食事を少しずつアレンジして栄養アップ
ひとことアドバイス
・専門家に相談を
妊娠中は一人ひとり状況が異なるため、助産師や管理栄養士に食事内容をチェックしてもらうと安心
・自宅学習で栄養知識を身につける
料理動画や栄養講座の動画レッスンを見ながら、レパートリーを増やすと◎
・記録を習慣に
食べたものや体調変化をメモしておくと、自分に合った食習慣が見えてくる
※妊娠初期の栄養は、赤ちゃんの成長に直結する大切な要素。無理なくバランスを取って、健やかなマタニティライフを続けていきましょう!